さて前回に続きアルバムをレビューしようか、どうしようか…
100枚アルバム出してるわけでもないので、毎週やらなくてもと思い始めてますが
書き始めてるのでやりますw
本日はデビューアルバム「熱い胸騒ぎ」に続き2枚目のアルバム
「10(TEN)ナンバーズ・からっと」をレビューします。
カッコはないけど10の上にTENがあるのが正式名称。
収録曲10曲のナンバーズ、、いやその理屈ならデビューアルバムも
10ナンバーズ・からっと、じゃん?
曲別レビューに行く前に、全体を通した感想で書くと、出ないのに圧力をかけ
絞りだした曲たちのアルバム。
それが才能のない人間なら、この時点で終わり。
才能があるのなら、真のセンスと芸術性が出るというもの。
では、このアルバムは??
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M-1 お願いDJ
嫌なことや現実的な自分側のことがあって、現実逃避はラジオ。
DJに狂酔して主体だった自分から他人のDJへ心のスイッチを変える歌、、かな。
自分の気持ちをDJに託して、というよりかは聴き手側として自分を忘れ、無くして
主体はDJ、アンタだよという歌詞のように私にはうつる。
この時期、アルバムの制作背景からもシングルにしたかったくらいの出来の曲ではなかろうか。
イントロからのベースの入りが素晴らしい。
M-2 奥歯を食いしばれ
このアルバムの中でもハイライトなのではというくらい、ハイレベルな曲。
リズムのドラム、ベース、パーカッションがいてギターが合間を縫うように
リフを弾きピアノがコーティングしていく、バンドの基本のようで
なかなか出来る事ではない。
歌詞カードには歌詞の掲載はなく、コミックバンドの印象の強い当時
歌詞が歌番組でも聞き取れない、記載のない曲もあるときたら
不信感すら抱いた人もいただろう(大袈裟かw)
とにかく、レコーディング、歌入れまで歌詞が間に合わず
今でいう仮歌詞のような状態から少しシェイプした、今の桑田さんからしたら
歌詞等作り変えたい曲もあるだろう、そんなアルバムなのではなかろうか。
故に貴重である。
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M-3 ラチエン通りのシスター
全ての曲が粗削りというわけでは決してなく完成度の高いものもあるが
アルバムを出すにはミニアルバムになる程度しか持ち曲がなかったのだろう。
勝手にシンドバッドで一定程度の当時はまだ一発屋人気で、テレビに雑誌に追われ
そりゃ曲なんて書けない。
そんな労働基準法に触れそうな中wこうした良質な曲もあったからこそ
頑張って数曲書けばアルバム出せると周囲に思わせたのだろう。
ゆったりした3連の曲。ゆったりしながらもボーカルは絶唱とまではいかないが
熱い歌いっぷりだ。
M-4 思い過ごしも恋のうち
時系列で言うとアルバムからのシングルカットで、シングル先行ではない。
同時に近いのだろうけど、アルバム先行。
シンドバッド、気分しだい、思い過ごしと同じ細胞から派生した種族という感じで
このリズム、サウンドこそ現在の愛されるサザン、結局飲んでる黒ラベル。
男ってこの曲みたいに挑んでなんぼよ、日和見も想像も妄想も自慰も同じ。
当たって砕けて、男は立てよ!行けよ女のもとへ!白黒はっきりしたほうがよい!
まさに究極のポジティズム、桑田佳祐の掲げる理想。
桑田さんがどうかは知らないが発信するメッセージとして素晴らしい。
M-5 アブダ・カ・ダブラ(Type.1)
勿論歌詞掲載はない、もうビートルズ要素やデキシーランドやら素晴らしいアレンジで
葡萄ライブの影響かチャップリンにお似合いな曲になったw
曲の最後に青い空の心(No me? More no!)がうっすら入っている。
オイ待てよ発売は1年後だ、寝かすよね~w
なので公式ではないが青い空の心はオリジナルアルバム未収録曲ではない。
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M-6 アブダ・カ・ダブラ(Type.2)
勿論、歌詞掲載はないよ!w もう忙しいんだからとにかく。
M-5からの繋がりを出して、Back in the U.S.S.R.のように飛行機ぴゅー。
ちなみにType.3まであるんだけど作る側からしたらゾーンに入ったのかも。
もう延々セッションしたいセッションハイになったのかもね。
演奏もさることながら、ボーカルが伝統芸能である。
音楽やらない聴き手側は飽きてる人もいるだろうw
大丈夫です、Type.3で終わります「サンキュ!フォ!」
M-7 気分しだいで責めないで
このアルバムで唯一の先行シングル曲
シングル盤はC/Wが茅ケ崎に背を向けてというところから
手持ちの曲がなかったのだなと想像ができる。
このアルバムのテイクはシングル盤とは異なり、イントロSEなども含め
全くの新録である。チーコ、ミーコほうむったら、茅ケ崎あたり飛んでった~も
このテイクにはない。私個人の感想だがやはりシングル盤のほうが良質かな。
終わり方はフェイドアウトではなくライブのように歌謡バンドのように終わりをつけている。
M-8 Let it Boogie
サザンの曲の世界や歌詞を理解するには洋楽よりも歌謡曲を聞くべしと思うのだが
まさにこの曲を聴くと、ちゃんと歴史を継いでいる。
桑田さんにはそんなバックボーンがあるのだと感じ取れる。
20代頭の歌詞ではない。
なまじ東京の女じゃ~いと悩ましく~とリズミカルにメロにねじ込み
ムード歌謡的な世界観を作る、しかしギターソロではOh!ロケンロー!w
まるでビートルズのルーフアップライブのワン・アフター・909のソロを弾くジョージのように
水を得た魚のようにギターソロを奏でる。
ロックするムード歌謡、、ともいえようか。。音楽科学者なのかも、桑田さんは。
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M-9 ブルースへようこそ
あぶない、アブダ、、と書きそうになってしまったw
掘りに掘られの男同士のア〇ルセ〇クスの曲。実話ではないだろうが
私がムクちゃんなら激高するw
痛し痒しShak it傷ついてるねん、、ティッシュにメンタムつけてケツに挟んで寝ると
治るそうですwどこぞのママがどこぞで話してました。
だんだん掘削して慣れるまでは大変なようでww
何の話だwちなみに私もその経験はないw
サウンドはしっかりと構成されていてリラックスした雰囲気のアレンジ
何故か中華風のイントロだが、初めてしっかりとした桑田さんのハモリも聞くことができる。
ブッツケ歌詞の延長かエンディングはお経のように呟いている。
これも当時は霊の声が入ってると騒がれたそう。
M-10 いとしのエリー
サブリミナルな超変化球、今でいうギャップ萌えだろうか。
母も当時のエリーを歌う桑田さんを見て可愛い顔してるわねなんて言ってた。
合同ライブでドンチャン本編でやって、打ち上げでシットリ、テクニカルにやるやつが
絶対的に人気者だった。私の経験上。
シンドバッド、気分しだい…
散々騒いでコミックバンドでノイローゼと叫んでいた桑田さんが急にこれを歌うって
実力ももちろん兼ね備えないとできないけど、もう誰にもできないんじゃないかしら。
原さんへのプロポーズとして電話口で歌った曲としても有名だが
現代でも愛されるサザンを象徴する名曲である。
感想
騒いで話題で引き付けて、懐に入った時点で実力を見せる
歌手や芸能では騒ぐという部分のやり方はそれぞれにしても基本中の基本。
サザンにもそういった苦労時代があるわけで、ちょうどコミックバンドという
本人たちの意図しないイメージを受け入れつつも、ゆっくり切り離す瞬間があるとすれば
このアルバムだというのが世間体の意見ではなかろうか。
前回も書いたように私はデビューアルバムの2曲目からコミックバンドではない一面を
披露していると思うのだが、美談としてセールスとして公式なサヨナラコミックバンド
の分岐点的なアルバムである。
苦しみながらも技術、実力、センスはもうベテランバンド並みであることを
感じ取れる、まさに10ナンバーズ・からっと。
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